2021年3月8日
ついに劇場版のエヴァが完結しました。
初めて序を見てからはや14年。自分にアニメの面白さを教えてくれたこのエヴァという作品の終わりを見れたことを素直にうれしく思います。
今回は、劇中終盤に登場した3本目の槍である「ガイウスの槍」。これはいったい何なのか、考えてみたいと思います。
盛大にネタバレを含みますので、未視聴の方はお気をつけください。
いつ出てきた?
劇中終盤に、ゲンドウとシンジがマイナス宇宙に行った後、アディショナルインパクト阻止のためにミサトさん達ヴィレが、ヴンダーの脊椎を使用して作った槍です。Qまでに登場していたロンギヌスでもカシウスでもない槍は観ていた人達を驚かせましたね。そして何より人の手により槍を作り出せることに驚きました。
製作指揮は赤木リツコにより行われ、黒き月をもととして新たに生み出された2本の槍をサンプルとしてヴィレクルーの尽力により完成しました。危険を顧みずに一致団結するあのシーンは胸熱でしたね。
ヴンダー(もとい他の3艦も)神殺しという呼ばれ方をしていました。これは槍を作り出せる可能性があることも示唆されていたのかもしれません。
ガイウスって何?
ロンギヌスの槍から考える
「ガイウス」というものを知るためには、まずロンギヌスの元となったものを知る必要があります。
ロンギヌスの槍の元ネタは、言うまでもなく、イエス・キリストが磔になった際、十字架に磔になったイエスの死を確かめるため、後に「聖ロンギヌス」の名を持つことになるローマ兵がイエスの脇腹を刺した槍だとされています。
これは、新約聖書の「ヨハネによる福音書」に記述がありますが、イエスの血がついたこの槍は聖遺物とされ、聖槍と呼ばれるようになりました。
ロンギヌス自身は目が不自由な身でしたが、槍で刺した際に、イエスの返り血が目に入り視力が回復したとされています。そしてこれを機に洗礼を受け、改宗し、聖ロンギヌスとなったそうです。
そしてこの聖ロンギヌスの本名が「カシウス・ロンギヌス」という説もあることから、「カシウスの槍」もここからとられているのかもしません。
ここで整理しておきたいのが、「ロンギヌス」も「カシウス」も聖なるものに分類されること、マりも劇中で言っていたように、2本の槍は神から与えられたものであるということに関係するということです。
ガイウスはどこから来た?
では「ガイウス」という単語はそこからきたのでしょうか?
ここからは完全に想像です。
ガイウスという単語の元ネタは、有名な古代ローマの軍人、政治家であったガイウス・ユリウス・カエサルを暗殺した「ガイウス・カシウス・ロンギヌス」ではないかと考えてます。「ブルータス、お前もか」で有名な事件に関係する人物です。
ちなみに名前は似ていますが、この人物は前述したイエスを槍で刺した人物とは別人でです。
なぜこのように考えるかというと、劇中「ガイウスの槍」が人が生み出したものとされているからです。史実ではガイウス・カシウス・ロンギヌスが行ったのは、裏切りや暗殺。まさに人のすることです。神が行うようなものではありません。確かにヴィレが槍を作ったのは裏切りなどではありませんが、人の意志が反映されたものであり、「神ではない」ということに重きを置かれている感じがします。
そしてマリは、こういっています。
神が与えた希望の槍カシウスと絶望の槍ロンギヌス。それを失っても世界をありのままに戻したいという意志の力で作り上げた槍ガイウス、いやヴィレの槍。知恵と意志を持つ人類が神の手助けなしにここまで来てるよ、ユイさん!
ここで思うことは、「ガイウス」という単語は、言い方があっているかわかりませんが、こじつけのようなもので、そこまで意味はないのかなと思っています。強調したいことは「ヴィレの槍」であるということ。人の意志や願いが反映されたものであるということ。あえて名前を付けるならば、「カシウス」や「ロンギヌス」ともつながり、且つ人間らしい有名な「ガイウス・カシウス・ロンギヌス」からとられたのではと考えます。
また、ガイウスという名前は、当時はわりと一般的な名前のようで、検索すればわかりますが山ほどヒットします。まさに「人々」という感じがしますね
最後に、ロンギヌスの槍とカシウスの槍のネクタイピンがあるんですね。結構カッコいいので、ほしいですね。
ほかにも考えていますので、よろしければどうぞ