【キングダム】李牧について まとめ

 

今回は、現在物語の大きな転換点を迎えているキングダム、その中でも重要人物の一人である「李牧」について、史実ではどうなのか、そして今後の展望を考えていきていたいと思います。

ネタバレてんこ盛りなので、未読の方はお引き返しください。

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非常に魅力的な登場人物なので、今後がすごく楽しみですね!

 李牧とは

まずは、李牧という人物について、史実と漫画の両方からまとめてみます。

 

【史実】

中国の歴史文献「史記」に、趙国の北方・代の地に駐屯する軍長官として登場します。戦国時代の将としては珍しく積極的な戦闘行為を好まず、侵略してきた敵軍に対し、徹底した防御、防衛戦を展開していました。

しかし戦略や策謀に疎かった訳では無く、当時、既に戦闘集団として猛威を奮っていた騎馬民族匈奴(きょうど)」が趙国に侵攻した際には、これを討伐。その功績を認められ、趙国の大将軍となり、度々侵攻してきた隣国秦の軍も撃破しています。

正史だけでなく「戦国策」など民話説話の類にも多く登場し、その最後については病死、暗殺死など諸説ありますが、現在のところ、忠義を尽くした自国に処刑されたとする【謀殺説】が有力とされている。いずれにせよ、名将である彼を排除してしまった趙はその後滅亡の道をたどることとなる。

 

【漫画】

趙国における最強の武将の称号「三大天(さんだいてん)」の一角を成す人物で、また同国の宰相(さいしょう)。秦と趙の新たな戦いとなった馬陽の戦(王騎が死んだ戦い)で初めてその姿を現し、以後は趙の司令塔として秦と幾度となく戦い、主人公である信ともいくどとなく相まみえます。

自身も歴戦の武将であると同時に、知略に優れた策略家という顔を持ち、秦と趙の戦に先立ち匈奴軍20万を撃破するという大掛かりな戦をしたが、大規模な情報封鎖によって他国はおろか、同じ趙軍にすらその事実を知らせていませんでした。 それを維持しながら、馬陽の戦終盤時に突如軍を率いて登場。その行軍能力の早さは王騎の予測を遥かに上回り、彼の死のきっかけをとなりました。

後に楚の春申君(しゅんしんくん)と結託して隣国の魏、韓、燕に呼びかけて秦を殲滅する合従軍(がっしょうぐん)を結成。咸陽(かんよう)を攻め落とすために再び敵となって現れた。しかし連合軍ゆえの連携の悪さと、守戦を基本とした秦軍の戦法が祟って苦戦。戦線の膠着を利用し、自ら軍を率いて首都咸陽を堕としに向かうも秦王である政が率いる民間兵部隊に足止めされ、さらに楊端和率いる山民族軍の急により敗北。合従軍自体を戦略的に維持できなくなり撤退を余儀なくされ、一時的に左遷されてしまいました。

 

どこか涼しげで飄々とした立ち振る舞いで、平時はあまり殺気を感じさせない人物です。また、敵味方問わず無意味な死を嫌っています。中華統一を目指す主人公信達にとって、国外における最大の敵として描かれています。

 

史実、漫画の両方からも非常に知略にとんでおり、優秀な武将であることがわかります。実際、李牧に策で勝てる武将はほぼおらず、王翦(おうせん)など一部の武将がギリ張り合える程度であり、作中でもトップクラスです。

最近では、秦が趙の王都「邯鄲(かんたん)」攻略すべく鄴(ぎょう)に攻め入った際、趙軍総大将として登場します。秦軍総大将・王翦(おうせん)との壮大な知略戦が繰り広げられ、互いに敵の兵糧攻め合戦となりますが、信が同じく趙の三大天の一人である、龐煖(ほうけん)を倒したことにより李牧は撤退。すでに落とされている鄴はまだ取り返せるとふんで引き返しますが、こちらも秦に兵糧を届けることを許してしまい鄴は完全に陥落。李牧は責任を取らされる形でとらわれてしまい、趙王によって今まさに処刑されようとしています。

 

 

李牧の今後は?

史実において李牧は趙王によって処刑されています。(という説が多い)

そして漫画の中においても、今まさに処刑されんとしています。その中で重要な人物が2人います。それは「趙王:悼襄王(とうじょうおう)」と「郭開(かくかい)」です。

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漫画ではお風呂に小さい男の子を侍らせ、地の文でも「ゆがんでいる」とまで言われた悼襄王は、史実においてはそこまでの愚王ではなかったようです。李牧や龐煖といった新しい武将を登用した人物です。

ただ最新話にて悼襄王は毒殺のような形で死んでしまいました。史実ではこの次に王になるのは「幽繆王(ゆうぼくおう)」。これはマジもんの愚王といわれています。漫画内で悼襄王に意見をいっていた嘉(か)は、その次とされています。

郭開は、秦の宰相李斯曰く「貪欲で国益を考えず、とても一国の宰相に相応しくない下劣な人間」とされています。実際漫画内でもそのクズっぷりが目立ち、ことあるごとに李牧を貶め、あげく邯鄲を守るべく策を講じる李牧の作戦を握りつぶすなど、史実を知らずともこの人物が趙を滅ぼす原因となることはわかりますね。

 

漫画が史実に沿った内容となるならば、次王の幽繆王(たぶんまだ本編に出ていませんが)により李牧は復帰し、桓齮を討ち取りますが、なんとなく漫画本編は少し史実と異なる方向になるのではと考えています。

なぜならば、悼襄王と幽繆王がすこし混ざっている感じがするからです。

李牧処刑は免れないとしても、それまでに一波乱ありそうな気もします。カイネたちが必死に李牧を奪還しようとしていることも気になります。全員まとめて退場して、趙があっけなく滅亡するというのも少しものたりない感じがしますし、李牧が最後に桓齮だけでも倒して退場というものあるかもしれません。

 

信もようやく将軍となり、これからますます動いていくであろうキングダムからまだまだ目が離せません。