本記事は十二国記新刊「白銀の墟 玄の月 」考察です。
ネタバレを多々含みますので、まだお読みでない方はお引き返しください。
最新刊では阿選の部下たちの口から、阿選の人となりが語られました。
驍宗と双璧をなす、良い将軍であり、好敵手であったこと。
昇山時には、将軍が2人同時に席を空けるのは国にとってよくないとし、驍宗に先に昇山を進めるなど、人格者であることが語られています。
今でこそ、偽王として朝廷に君臨していますが、阿選を知るほどに、本当に驍宗を憎んでいたのか?王位を簒奪したかったのか?疑問が出てきました。
そこで新たな説を考えてみましたので、それをまとめます。
阿選も被害者説
阿選について語られるたび、阿選が本当に謀反を起こしたのかわからなくなってきました。泰麒の角を斬ったのは阿選で確定でしょうか?黄昏では、泰麒に斬りかかるシーンでは「その者」と表現され、はっきりと「阿選が」とは書かれていません。
戴の人達も状況から「阿選の他には考えられない」と言ってるだけで、実際にその場面を見たのは泰麒しかいません。
確かに阿選の部下は、阿選から謀反の意思を告げられたと言っていました。この文章のみ見ると、阿選が謀反を起こした張本人ととれます。
また、6年前幼い泰麒に驍宗の窮地を伝えたものが「その者」でした。そして成長した泰麒が言う、驍宗の窮地を伝えてくれた者は阿選。
ここで「その者」=「阿選」という図式が成り立ち、とりあえず襲撃者は、阿選の姿をしたものであることまでは確定しました。
しかし阿選の人となりと襲撃者がどうも一致しません。
李斎は二声氏を匿った情報が阿選に筒抜けであったと言っていたことから、他にも裏切り者がいることも間違いないでしょう。実はその裏切り者こそが真の黒幕であり、阿選ですら被害者という可能性も十分にあります。偽物や傀儡化している可能性も十分にあり、本当に驍宗を憎んでいる「誰か」にハメられ、幽閉もしくは殺害されている恐れもあります。
ではその「黒幕」とは誰なのでしょうか?
現状全てが推察であるため、断定はできませんが、現在行方不明になってる誰かである可能性は十分にあります。推理小説でもありますよね?実は被害者の中に真犯人がいるパターン。本当の悪者はだれなのか?11月を楽しみに待ちましょう。
泰麒の角に関しても考察してますので、よろしければ、、、