十二国記【最新考察】 新作にまつわる○○の説②

 

 

本記事は十二国記新刊「白銀の墟 玄の月 」考察です。

ネタバレを多々含みますので、まだお読みでない方はお引き返しください。

 

最新刊のまとめ


前回は新作の前に既刊を振り返りました。
今回からいよいよ最新刊に入っていきたいと思います。

 

 

 

ネットにはすでに多くの考察が溢れています。もう20年近くたつわけですから当然ですよね(笑)

 

しかし、新刊発売によりまた再燃したという感じです。さらに今作は非常に長く、前編と後編の間に時間があること、謎を呼ぶ展開からさらに拍車がかかった感じがします。

 

今回はかなり多くの登場人物、新キャラが出てきます。自分自身の整理のためにもここ一度でざっくりとまとめてみたいと思います。

 

 

登場人物一覧


項梁(こうりょう)
楚。禁軍中軍師帥、上司は英章。暗器の達人。

去思(きょし)
瑞雲観の道士。

淵澄(えんちょう)
瑞雲観の老師。百余りいた監院の生き残り。

同仁(どうじん)
東架の里宰。

鄷都(ほうと)
神農(薬を売り歩く行商人)淵澄の信頼が厚い。

喜溢(きいつ)
琳宇の浮丘院にある得之院の都講。(道士の教師役)

如翰(じょかん)
浮丘院の監院。

建中(けんちゅう)
琳宇の差配。(鉱山で働く坑夫を世話する派遣屋)

朽桟(きゅうさん)
函養山を支配する土匪の頭目

赤比(せきひ)
土匪。朽桟の右腕。

仲活(ちゅうかつ)
土匪。函養山の案内人。片足の曲がった老人。

習行(しゅうこう)
琳宇の神農。老人。喜溢の知人。

余沢(よたく)
習行の弟子。

静之(せいし)
臥信麾下で元瑞州師右軍旅師。轍囲誅伐の際深手を負い習行に助けられた。

葆葉(ほよう)
豪商・赴家の女主人。白琅の牙門観に住んでいる。

梳道(そどう)
白幟を保護する石林観の道士。褐色の道服を着ている。李斎達が驍宗側であることに気付いている様子。

茂休(ぼうきゅう)
老安の里宰輔。習行に冬器を求める。

菁華(せいか)
老安に匿われる女兵卒。部下を連れている。

回生(かいせい)
老安で死んだ武将の世話係の少年。武将から名前と懐剣を授かる。

少女
文州の廬に父親姉兄と住む。新月に函養山に向う川に供物を流している。

赭甲(しゃこう)
赤黒い鎧をつけた謎の武装集団。驍宗が最後に目撃された際共にいた。

剛平(ごうへい)
項梁の同僚。

俐珪(りけい)
項梁の同僚、現在は行方不明。

平仲(へいちゅう)
天官寺人、初老の小柄な人物。泰麒の世話係。

浹和(しょうわ)
元典婦功(女官)で泰麒に仕えていた。現在は女御。張運の間者。上司は立昌。四十前後の女。

午月(ごげつ)
阿選麾下で小臣(王の身辺警護)だったが、2巻で瑞州師に編入される。

駹淑(ぼうしゅく)
午月の同輩。

帰泉(きせん)
阿選麾下で阿選を崇拝している。

品堅(ひんけん)
帰泉の上官。驍宗が行方不明になった当時、阿選軍を指揮していた師帥。元々阿選の麾下ではない。

杉登(さんとう)
巌趙麾下。今は品堅の部下。

恵棟(けいとう)
阿選麾下。泰麒の補佐役を命じられている。泰麒から瑞州の州宰に任じられる。

徳裕(とくゆう)
黄医の文遠が泰麒の世話役を申し付けた医官

潤達(じゅんたつ)
徳裕の同僚。

士遜(しそん)
瑞州の州宰だったが泰麒に罷免される。

友尚(ゆうしょう)
阿選麾下。現在の禁軍右軍将軍。恵棟の朋友。

立昌(りっしょう)
太宰。

懸珠(けんしゅ)
現春官長、大宗伯。

橋松(きょうしゅう)
現冬官長、大司寇。

案作(あんさく)
張運部下。冢宰輔。

叔容(しゅくよう)
現夏官長。

哥錫(かしゃく)
現地官長。

嘉磬(かけい)
元皆伯麾下。泰麒に州天官長に任じられる。

伏勝(ふくしゅう)
瑞州司士(宰輔警護)午月や駹淑の上司。大らかだが事務仕事が苦手。

耶利(やり)
宮城に住むが官位がない。身軽な少女。主の命で昇仙し大僕となる。

 

 

考察

まずは周囲の意見に惑わされず、自分が感じたことをまとめていきたいと思います。
私が気になった点は2つ
① 阿選と驍宗はライバルであり、互いを認めあっていた。
② 所々に出てくる玉泉の話

阿選はライバルであった驍宗とずっと競っていきたいという思いがあったが、驍宗登極により、王と臣下という立場となり、それが不可能となった。それで泰麒を逆恨み?し、謀反を企てた。それが、襲撃時の「驍宗を選んだあなたが悪い」。


しかし、阿選は驍宗を完全に殺すつもりはなく、若干衝動的な感じだったのかもしれない。


阿選はいわば燃え尽き症候群的な感じになっており、驍宗がいない今、やる気が起きていない。


驍宗を殺すつもりはなかったものの、襲撃時に山の函養山の奥深くに落下してしまった。一命を取り止めたものの、月日がたち、玉に取り込まれてしまい、未だ眠りのなか。


かなりぶっ飛んでいるとは思いますが、小野主上の考えること、穴狙い的な感じで書いてみました。


デカイ翠が取れた、戴は玉の産地で有名ですが、その描写が特に多いところが引っ掛かったのです、、

 

懸念点

・2巻終盤で亡くなった武将は影武者か?
 ⇒白髪と紅目はなんかしらの仕掛けなのか?
  供え物を流している先は英章かもしれませんね。

・王宮各所で見られる鳩、魂を抜かれたかのような人
王宮内の鳩は4巻あらすじにもあるとおり、妖魔かそれに近いもので、幻術の核となっているのでしょう。
しかし、雲海の上に妖魔は出ないとあるので、普通の鳩を使った催眠術のようなものかもしれません。妖魔というのは比喩表現として使われた。とか


・泰麒が膝をついたシーンの意味は?
普通に読むと、驍宗が死んだと思われますが、さすがにミスリードだと想像します。
角あるいは使令(仙子)が戻って来たと考えられます。しかし不完全であることにはかわりない。もし完全復活したのなら、転変して驍宗のもとに向かえば良いのですからね。


泰麒は黒麒のため、力は強大のはずです。その強大な力の一部でも戻りつつあることに自分自身も驚いたのではないでしょうか?
さすがにごうらんはまだかと。チートですからね。

 

ここからは?

鳩はどう説明するのかというところですが、若干こじつけながら、阿選には幻術の能力があるのかもしれません。


ここで2つ考えられます。


1、別巻でもあった通り、妖魔側になにか異変が起こっており、荒廃した国なら雲海の上でも行けるようになってしまった。


2、巧がしたように別国から使令が派遣されている。


怪しいのは、ちょくちょく出ている柳。しかし、それをする理由がない。柳王が政に飽きて他国を潰すことに興味を覚えた。結果、柳は荒れはじめている。
でもこれもなさそう。柳にメリットが少ないこと。巧のように失道する可能性も。

 

阿選が本気で玉座をとることに興味がないのは、泰麒とのシーンでわかります。阿選は元々禁軍右将軍。麒麟が王以外に叩頭できないのはさすがに知っていたはず。
また、阿選と驍宗は姓が同じのため、阿選次王は天のルールが変わっていない限りありえない。


あそこも読んでいて、叩頭させれば一発じゃんと思った人は多いはず。それをしなかったのは、何かしらの理由があるからでしょう。

以上が私の感想、考察です。
次回は溢れている考察をまとめていきます。

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